フェンス柱立ての施工手順

こちらは、ご自分でフェンスを施工したい方への柱の立て方のハウツーページです。

ブロックの天端などにフェンスの柱建てをする方法について。    

ここではブロック天端に建てる説明ですが、独立基礎の場合でも、コアで抜いた穴に建てる場合でも基本的なやり方は同じです。

 

① 使う柱の本数と、立てる位置(柱のピッチ:フェンスの種類によって異なります)を確認して、(当たり前ですが重要!)直ぐに建てられる様に穴の近くに準備する。
②その日に柱建てで使う予定量のモルタルを、丁度よい硬さにに練っておく。柔らかすぎると柱を差し込んだ時に沈んでしまい、逆に水分が少ないと、周りのコンクリートとの密着が悪くなります。 


③通りのまっすぐな部分は水糸を張って作業したいので、必ず両端部、コーナー部の柱を先に建てます。 
ブロックの穴に、天端より少し低めにモルタルを投入、手早く柱を差し込み、水平器をそぉーっと当てて垂直を合わせます。あまり動かすとモルタルがユルくなってしまうので、コツは『必要最低限の動きで調整すること』です。水抜き穴に細い棒などを差し込んでおくと高さ調整が簡単です!
ざっと倒れを調整したら極力触らないこと。
 
※柱周りの天端補修は、柱を全て建て終わってから最後にまとめてやったほうが、柱が動く心配もなく効率が良いです。ブロックと同時に施工する場合は、柱が固まってから最上段の横筋ブロックの天端と同時にモルタルを仕上げるとキレイに仕上がります。

 

両端部、コーナー部の柱がある程度固まるのを(半日~1日程度)待ちます。急ぐ場合は、柱をキャンバー(クサビ)で仮固定してから周りにモルタル流し込む方法もあります。超急ぐ場合、半日も待ってらんねぇ!って方はこちらの記事をご参照ください→


④両端部の柱がちょっと触っても動かない程度に固まったら、柱の通りと高さを合わせる為に水糸をピンと張り、中間部の柱を建てていきます。水糸は、両端部の柱の同じ高さ、同じ側に張ります。

     
建て方は③の説明と同じですが、柱の高さは水抜き穴ではなく、水糸を基準に合わせるので、下がり止めの棒は使いません。
あとはこれの繰り返しで、水平器と水糸を睨みながら、柱をどんどん建てていきます。
(後で倒れを再度調整するので、この時点ではある程度合っていれば大丈夫です。水糸は押さないように、柱の表裏を逆にしないよう注意

⑤しばらく時間を置いてモルタルがある程度固まってきたら、垂直を再確認、再調整します。といった感じに固まり具合を見ながらやりましょう。夏は思いのほか早く固まってしまう事もあるので注意。
後は固まるまで触らないで放置。この段階まできたら天端の仕上げをしても大丈夫です。


 ※パネルは、柱が完全に固まってから取り付けましょう。モルタルの硬化が不完全な状態で柱に力が加わると、ガタついてしまいますので。一度ガタつくと直りませんから…

 

 


※ネットフェンスや、Hの高いメッシュフェンスなどのスチール柱の場合、上記の方法だと柱を差し込んだ時に自重で沈んでしまうので、予めカラモル(砂とセメントを水を使わずに空合わせしたもの)などで底の高さを調整したり、キャンバー(くさび)で仮固定したりします。 

 

☆オマケ。
水糸を張るときは、釘などに糸を『巻き結び』をして柱の穴に差し込むと手早く張れます。(別名:クローブヒッチ)
巻き結びはブロック工事などでもコンクリート釘で水糸を張る時にも必ず使う結びなので、覚えておくとめちゃ便利ですよ(^^♪ 滑る場合は、輪っかをもう一つ手前に作り、3重にすればカンペキです。

超簡単だし、応用すればかなりいろんな場面で使える結びなので、建築現場だと足場の上で延長コードを仮固定する時なんかにも便利です。

 

参考になりましたでしょうか?

 

 

☆柱を立てたその日のうちにパネルを取り付けたい場合や、超絶急いでいる場合は、スーパージェットセメントというのを使うと、柱があっと言う間に固まります。まじ早すぎます。1袋4000円前後と、ちょっとお高いですが、フェンスの柱建てに使う場合は1回につき僅かな量しか使わないので、1袋あればかなり使えます

 

スーパージェットセメントの使い方については、ブログに詳しく書いてますので、必要な方はご参照ください。(内容だいぶカブってますが)